野菜高騰、売れ筋変化 冷凍3割増 小分け均一価格 あえて特売(日本経済新聞)


日本経済新聞 夕刊 2010/4/24
http://www.nikkei.com/access/article/g=96959996889DE2E4E0E5E4EAE7E2E0E6E2E6E0E2E3E29F9FE2E2E2E2;bu=BFBD9496EABAB5E6B39EB8B3919A91E18499E29098E290AB8394B893F9E5B087AAAABB8B86EA84E2BEB8988BF99DA5E0B5B386A5E2BEAB91B6E4B39FEBB399A7BEEA8BBC9582989888B5909AB4A696E4A7E7E5FDE3E2A2F9B39C9E83B3BD859C838295E5AB84A0E284828493EAB0A49885A48087EB8796AAA7EABEB3EB9486E3838295E5AB84A0E284828493EAB0A49885A48087EB8796AAA7EABEB3EB9486E3838295E5AB84A0E284828493EAB0A49885A48087EB8796AAA7EABEB3EB9486E3838295E5AB84A0E284828493EAB0A49885A48087EB8796AAA7EABEB3EB9486E3838295E5AB84A0E284828493EAB0A49885A48087EB8796AAA7EABEB3EB9486E3838295E5AB84A0E284828493EAB0A49885A48087EB8796AAA7EABEB3EB9486E3838295E5AB84A0E284828493EAB0A49885A48087EB8796AAA7EABEB3EB9486E3838295E5AB84A0E284828493EAB0A49885A48087EB8796AAA7EABEB3EB9486E3919A9886FDB7A4ABB59697EF
春の天候不順による野菜の価格高騰が長引いている。東京、大阪の卸売市場は現在も主要野菜の平均卸値が前年同期比で大幅に高い。「価格の高止まりは大型連休明けまで続く」とみる関係者が多い。大手スーパーは一斉に特売を展開。イオンは実施店舗数を4倍の1200店に広げ、セブン&アイ・ホールディングスは来週早々にもセールを追加実施する方針だ。冷凍野菜や野菜ジュースが人気を集めており、“春の売れ筋”も変化している。


仕入れ見送りも


野菜高騰は3月下旬から始まった。東京や大阪の卸売市場ではニンジンやキュウリなど主要野菜の卸売価格が高止まりしたままだ。東京都中央卸売市場の4月中旬の卸値はネギが前年同期の2.3倍。キャベツが64%高い。大阪市中央卸売市場本場でもキュウリが68%、ダイコンが34%高い。


24日も野菜の卸値は総じて高止まりしている。東京・大田市場のセリに来ていた川崎市のスーパーの仕入れ担当者は「高くて買えない」とこぼす。東京都北区の青果店の担当者は「品不足で(形が小さいなど)下位等級の野菜も値上がりしている」といい、セリには参加しなかった。


東京、大阪両市場とも入荷量が前年同期に比べ1〜3割少ない品目が目立つ。「生育が悪くニンジンやタマネギの入荷が減りつつある」(青果卸の大阪中央青果)という。「雨で畑がぬかるみ、ニンジンの収穫作業が滞った」(JA全農とくしま)産地もある。


「入荷量が少ないまま大型連休に突入し、野菜価格はしばらく高止まりしそう」(東京シティ青果)との声が多い。好天が続いても、生育遅れを取り戻すには時間がかかるためだ。ただ、「価格高騰によって需要が鈍っている」(東京青果)ため、今後の値上がり幅は限られる。

5月中旬以降は成長の早いキャベツやレタスなど葉物野菜の入荷が増える見通し。卸値も徐々に下がりそうだ。


●最大6割値下げ
スーパー各社は野菜の緊急値下げで、消費者のつなぎ留めに懸命だ。


セブン&アイ・ホールディングスは傘下のイトーヨーカ堂が23〜25日に全国164店で野菜を特売。タマネギやキャベツなど十数品を2〜6割値下げした。セール初日には開店前から客が長蛇の列をつくった店もあった。期間中に全店で通常の3倍の約1500トンの野菜の販売を見込んでおり、追加セールを実施する方針だ。


イオンも本州・四国の「ジャスコ」「サティ」約340店で先行実施していた特売を23日から全国約1200店に広げた。


生鮮野菜の高騰を受け、冷凍野菜や野菜ジュースも売れている。ヨーカ堂は11〜17日の冷凍野菜や浅漬けの売上高が前年同期に比べ3割増えた。


コンビニでは、定価販売の野菜サラダや均一価格の小分け野菜が人気。ローソンは傘下の生鮮コンビニでレタスやキャベツなどを105円均一で販売。葉物野菜の販売量は前月より4〜5割増えている。ファミリーマートは店内に「野菜高騰中 サラダがお得」と表示し、「フレッシュ野菜サラダ」などを価格据え置きで販売していることを消費者にアピール。花冷えの日が多い今春だが、小売り各社の集客合戦は熱を帯びている。