大阪府立大がミニ「野菜工場」…人工光で栽培 上海万博に出展へ (読売新聞)


読売新聞 大学新時代 関西 2010年4月19日
http://osaka.yomiuri.co.jp/university/research/20100419-OYO8T00304.htm

人工の光で野菜を栽培する設備「野菜工場」を大阪府立大が製作した。5月開幕の中国・上海万博で環境をテーマにした展示会場「大阪館」に出展する。


奥行き、幅各1・5メートル、高さ3メートルの箱形で、6段の棚に肥料の溶液が入った水耕栽培用の容器を並べる。蛍光灯や発光ダイオード(LED)で光量を調整しながら野菜の成長を促進させる仕組みで、苗が成長して容器が手狭になると自動で植えかえる最新式の「移植ロボット」も装備する。


万博ではリーフレタスを栽培する予定で、苗から収穫までの期間を、露地栽培と比べて約半分の2週間に短縮できるという。


同大学の村瀬治比古教授は「栄養価の向上や無農薬の野菜栽培も可能だ。水も節約でき、水不足の国などでは有効活用できる」と期待する。


人工光による栽培技術は世界でも日本がリードしている。農林水産省も2年前から栽培施設の設置支援に乗り出した。現在、太陽光との併用型を含め全国50か所で栽培、販売されており、同省では2011年度までに150か所に増やす方針でいる。


(2010年4月19日 読売新聞)