【書評】『脱サラ農業で年商110億円!元銀行マンの挑戦』鈴木誠著


MSN産経ニュース 2010.4.18
http://sankei.jp.msn.com/culture/books/100418/bks1004180833006-n1.htm

■門外漢だからこその使命感
発売1カ月で3刷が決定したそうである。本が売れないこの時代に、農業という地味なジャンルでこの反響は少なからず驚かされる。


これまで3Kならぬ6K(キツイ・キケン・キタナイ・クサイ・カッコワルイ・ケッコンデキナイ)とさえ言われた農業が、こんな風にクローズアップされるようになったのはいつごろのことだろう。少なくとも、本書の著者が大手銀行を辞め、農業での起業を決意した1990年代末にはまだそんな風潮はなかったはずだ。


にもかかわらず、著者は「周囲から変人呼ばわり」されながらも農業の道を志す。その根底にあるのは「日本の農業を元気にしたい!」という思い。あるいはそれは著者が農業の門外漢だからこそ抱くことのできた青くさい使命感なのかもしれない。そして誰しも歳(とし)を重ねるうちになくしがちなこうした青くささを純粋に持ち続けられるところにこそ、農業という仕事の魅力があるのかもしれない。


今、この国の食が質量ともに極めて危ういボーダーライン上にあることは周知の通りだ。中国の毒入り餃子(ギョーザ)事件は「安全性」という食の質的大前提を大きく覆し、同時に食料の6割を海外に依存する量的問題をも浮き彫りにした。こうした食への深刻な危機感が、昨今の農業ブームの一因であることは間違いない。


しかし一方で、平成20年の新規就農者数は約6万人。うち著者のような異業種からの新規参入者は、わずか2千人足らずである。


他方、離農者数は年間10万人ともいわれ、農村における高齢化と担い手不足の問題は深刻さを増すばかりだ。著者の言う「このままでは日本の農業が崩壊してしまうという危機感」は、決して大げさではない。


本書の内容に関しては「理念ばかりで具体的なノウハウがない」との指摘もあるが、成功者の手法をそっくり模倣したところで成功できるとはかぎらない。むしろ本書にちりばめられているさまざまなヒントをいかに拾い上げられるか、そこに読者の、そして農業界の眼力が試されているようにも思える。(角川書店・1575円) 評・常瀬村泰(とこせむらやす)(農業ジャーナリスト)

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【レビュー・書評】脱サラ農業で年商110億円! [著]鈴木誠 朝日新聞社 掲載2010年3月21日
http://book.asahi.com/business/TKY201003230230.html
Amazon.co.jp: 脱サラ農業で年商110億円! 元銀行マンの挑戦: 鈴木 誠 出版社: 角川書店 発売日: 2010/2/10
http://www.amazon.co.jp/%E8%84%B1%E3%82%B5%E3%83%A9%E8%BE%B2%E6%A5%AD%E3%81%A7%E5%B9%B4%E5%95%86110%E5%84%84%E5%86%86-%E5%85%83%E9%8A%80%E8%A1%8C%E3%83%9E%E3%83%B3%E3%81%AE%E6%8C%91%E6%88%A6-%E9%88%B4%E6%9C%A8-%E8%AA%A0/dp/4048850415
株式会社ナチュラルアート Natural Art 【農業ベンチャー
http://www.naturalart.co.jp/
鈴木誠 農業 - Google 検索
http://www.google.co.jp/search?num=100&hl=ja&lr=&client=firefox-a&hs=lWc&rls=org.mozilla:ja:official&q=%E9%88%B4%E6%9C%A8%E8%AA%A0+%E8%BE%B2%E6%A5%AD&revid=563446194&ei=x3fLS5DNHJHg7AOSjI32Ag&sa=X&oi=revisions_inline&resnum=0&ct=top-revision&cd=2&ved=0CAYQ4QIoAQ 
ナチュラルアート 農業 - Google 検索
http://www.google.co.jp/search?num=100&hl=ja&client=firefox-a&hs=Qax&rls=org.mozilla%3Aja%3Aofficial&q=%E3%83%8A%E3%83%81%E3%83%A5%E3%83%A9%E3%83%AB%E3%82%A2%E3%83%BC%E3%83%88+%E8%BE%B2%E6%A5%AD%E3%80%80%E3%80%80%E3%80%80%E3%80%80%E3%80%80%E3%80%80%E3%80%80%E3%80%80%E3%80%80&btnG=%E6%A4%9C%E7%B4%A2&lr=&aq=f&aqi=&aql=&oq=&gs_rfai=


ナチュラルアート、遊休農地再生事業に着手 宮崎で第一弾 日刊工業新聞 2006/01/23
http://www.nikkan.co.jp/hln/hlntop.html
ナチュラルアート(東京都千代田区鈴木誠社長)は、農協や金融機関などが保有する不良債権化した農地を買い取って再生する事業に着手した。第1弾として宮崎市内にある農協が持つ遊休農地を近く買い取り、資金を投じて付加価値の高い作物をつくる。
後継者不足などで農業経営から撤退する生産者が多く、不良債権化する農地が増えている。遊休農地をノウハウを生かして再生し、事業拡大につなげる。
買い取った農地の運営は、05年11月に設立した子会社のネオ・ファーミング宮崎市、村井恭宏社長)が行う。作物はナチュラルアートのチャンネルを生かして飲食店やスーパーマーケットなどに販売する。
宮崎市にある農協の遊休農地は広さ1・2ヘクタールで、建物を合わせた買い取り費用は1500万円。さらに2000万円を投じて土地改良や建物のメンテナンスを行い、マンゴーなど高付加価値の作物を生産する。同遊休農地ではバラなどを生産していたが、採算に問題があったという。
ナチュラルアートは農作物などの生産・販売、農業経営支援を行うベンチャー。鈴木社長は「農地を買い取る会社はあっても、我々のように農業経営をマネジメントできる会社は少ない」としており、農業市場の規模縮小に歯止めをかけることにもつなげる。