野菜ブームの昨今。真に信じられる店はいずこに？（X BRAND）

X BRAND GOURMET 2009/08/10
http://xbrand.yahoo.co.jp/category/gourmet/3679/1.html

野菜ブームの昨今。真に信じられるお店はいずこに？

　
最近の女性たちの美と健康への執念はエステやコスメの領域を超え、食の分野をも席巻。野菜ソムリエなる職業も現れ、巷では野菜を求める声が高まるばかり。野菜料理を謳う店はオーガニック、自然農法とかまびすしいが、素材、味共に信頼できるお店は一体どこか？　グルメ審議会の面々は今回も厳しい目で選ぶ。

　

今月の審議会メンバー
A子:ラグジュアリーファッションブランドのイベントを中心に担当するフリーランスのPR。365日美食かつ外食を貫く40歳。
B美:グルメ担当13年の編集者。フルコースを1日3回平らげたピーク時からは落ちたものの、いまも（質・量共に）イケる口。37歳。
C子: 大手音楽機器メーカー社長秘書。社長の会食の予約のおかげで高級店には詳しい。ご相伴にあずかることもしばしば。32歳。

A　基本的に男子と違って女子は常にお野菜を大量摂取したいよね。

B　うん。野菜のおいしい店に行こうって言われると弱い。

C　反対したら、「非国民！」くらいのことは言われそうなブームだもの（笑）。

A　最近はどの店も、契約農家だの朝摘み野菜だのを売りにしてるけど、明らかにブームなんだなぁと思うのが、店名に「野菜」を標榜する店が増えたこと。表参道の『やさい料理GOKAKU』とか六本木ヒルズの中にある『やさい家めい』とか。

C　どちらもそこそこのお値段で、野菜づくしのコースとか野菜のしゃぶしゃぶとか、工夫していて、女の子に人気だよね。同伴者を選ばない。

B　この頃では『セレブ・デ・トマト』みたいに一種類の野菜に特化しちゃってるお店もあるくらいだから。

C　数年前、青山にお店ができたときにはメニューがトマトだけだからなかなか理解されなくて、毎日お店がガラガラに空いててどうなることかと思ったけど、いまでは4店舗を構える人気店だもんね。

B　トマトジュースの飲み比べとか、味の違いを確かめられる。

C　日本人はそういうの好きよね。

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やさい料理 GOKAKU/東京都港区南青山3-14-4 B1F 　TEL:03- 5413- 0831　休業日:日曜（月曜が祝日の場合、日曜営業、翌月曜休み）
やさい料理 GOKAKU公式ウェブサイト　http://www.yasaino-g.jp/

やさい家めい/東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワーウエストウォーク5F　TEL:03-5775-2960　無休
やさい家めい公式ウェブサイト　http://www.eat-walk.com/

セレブ・デ・トマト/東京都渋谷区渋谷2-2-2 青山ルカビル1F　TEL:03-5766-3005　休業日:月曜
セレブ・デ・トマト公式ウェブサイト　http://www.celeb-de-tomato.com/

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A　この間、話題の恵比寿『農家の台所』にはB美と行ってきたよ。

B　いやー、あの店にはあらゆる意味で驚いた。まず、店に入るといきなり冷気に襲われてびっくり。ドアを開けてすぐ、産直販売所風の空間が冷蔵庫みたいになってて、野菜がずらりと並べられてるの。その時点では店内が見えないから、入り口を間違えたかと不安になる。

A　店内だって、契約農家の方々の顔写真が壁一面に貼ってあるのよ。しかも巨大な選挙ポスター風仕立て（笑）。おしゃれとか超越してる、すごいプレゼンテーションで。

B　売りは目の前で野菜を切ってくれるサラダバーなんだけど、新鮮な野菜が食べ放題。コースが主で、そこには野菜、魚、肉を8対1対1とか5対3対2という具合に分別してあって、どれくらい野菜が食べたいかが一目でわかるようになってる。

C　お味は？

A　創作系なんだけど、普通かな。

B　テーマパークみたいだよね。国立の本店には井戸があって、本当の古い農家みたいな造りだけどね。

A　全体的には手頃な価格設定なんだけど、ポーションも少なめだし。

C　私が嫌なのは、最近バーニャカウダ人気に乗じて、工夫もなくただ切っただけの野菜を出す店が多いところ。

B　野菜スティックと変わらないじゃない！みたいな、ね。

A　きちんとプロの技を見たい。

C　じゃ、どこがお薦め？

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農家の台所/ 東京都渋谷区恵比寿1-7-8 恵比寿サウスワン1F　TEL:03-3719-4837　無休
農家の台所公式ウェブサイト　http://www.noukanodaidokoro.com/

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東京都渋谷区神宮前5-51-8 ラ・ポルト青山10F　TEL:03-6419-4181　無休
ブノワ公式ウェブサイト　http://www.benoit-tokyo.com/

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●フレンチもイタリアンも急速に野菜重視に向かっている
B　表参道の新生『ブノワ』はシェフが毎朝、鎌倉市場から手持ちで野菜を持ってくるらしいよ。

C　気合い入ってるね〜。

B　この間「アスパラとモリーユ茸の煮込み」を食べたら、1皿4800円！　野菜だけのプレートでは最高値じゃない？　でもおいしかった。メインの肉や魚のお皿でも、付け合わせの野菜が付け合わせの範囲を超えて、質・量共に際立ってるし。しかも珍しい品種のズッキーニとかにも出会えるし。

A　やっぱり朝採りの野菜って本当に甘いのよ。野菜本来の味をテクニックで引き出してる。

C　最近フレンチもぐっと野菜に傾いてるね。駒沢の『ラ・ターブル・ド・コンマ』は10年くらい前から独走してたけど、あそこの白菜のソテーは目からウロコだったな。

B　『シェ・トモ』の30種類の野菜のプレートも圧巻。

C　イタリアンはここ数年で代官山の『カノビアーノ』や丸の内の『ギオットーネ』が京野菜を使って、新風を吹き込んだよね。

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ラ・ターブル・ド・コンマ/東京都世田谷区駒沢1-16-7 中村ビル 1F　TEL:03-3418-1011　休業日:月曜
ラ・ターブル・ド・コンマ公式ウェブサイト　http://www.comma.co.jp/

シェ・トモ/東京都港区白金5-15-5 1F　TEL:03-5789-7731　休業日:月曜（月曜が祝日の場合、翌火曜休み）
シェ・トモ公式ウェブサイト　http://www.chez-tomo.com/　

カノビアーノ/東京都渋谷区恵比寿西2-21-4 代官山パークスビル B1F　TEL:03-5456-5681
カノビアーノ公式ウェブサイト　http://www.canoviano.net/

イル・ギオットーネ/東京都千代田区丸の内2-7-3 東京ビル1F　TEL:03-5220-2006　不定休
イル・ギオットーネ公式ウェブサイト　http://www.ilghiottone.com/

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A　そういえば、食通やシェフたちがわざわざ飛行機で食べに行くほど話題になった、山形の『アル・ケッチァーノ』のシェフがプロデュースした店が銀座にオープンしたよ。

C　『ヤマガタ　サンダンデロ』ね。

A　あと意外にいいのがベジタリアンの多いインド料理。銀座の『ナタラジ』とか表参道の『シターラ』なんてオクラ、ナス、ほうれん草、豆類などいろいろなカレーが楽しめる。

C　野菜というとつい和食と思いがちだから、インド料理は死角だったわ。

A　中華料理でも、白金の『ロンフウフォン』みたいに必ず変わった野菜料理が食べられるお店もあるしね。　

B　最近のヒットは、青山の『ロアジーナ』。フレンチでもイタリアンでもないんだけど、カリフォルニアで修業した女性シェフなの。契約農家から取り寄せた野菜を生かした料理はセンスがいいよ。特にランチのベジタリアンコースは野菜尽くしで、サラダ、蕪のスープ、いろいろな野菜のグリルみたいなラインナップなんだけど、ヘルシーながら満足感もあって、かなりお薦め。週1でお弁当もある。

C　野菜だけだと、意外にポーションも少なくて、あっさりし過ぎて物足りないことがあるよね。「え、これだけなの？」みたいな肩すかしを食らうことも多いから、満足感は重要。

B　店内もヨーロッパの田舎の家みたいで可愛いし、オーナーは群馬の「渓山荘」という旅館らしいんだけど、酸化度0.1という驚異的なオリーブオイルを使用したり、単なるブームとは違う信念が伝わる店。

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アル・ケッチァーノ/山形県鶴岡市下山添一里塚83　TEL:0235-78-7230　休業日:月曜
アル・ケッチァーノ公式ウェブサイト　http://www.ques.co.jp/alchecciano/

ヤマガタ　サンダンデロ/東京都中央区銀座1-5-10 ギンザファーストファイブビル 2F　TEL:03-5250-1755　休業日:月曜、年末年始
ヤマガタ　サンダンデロ公式ウェブサイト　http://oishii-yamagata.jp/02sandandelo/

ナタラジ/東京都中央区銀座6-9-4 銀座小坂ビル 7~9F　TEL:03-5537-1515　休業日:年末年始
ナタラジ公式ウェブサイト　http://www.nataraj.co.jp/

シターラ/東京都港区南青山5-7-17小原流会館 B1F　TEL:03-5766-1702　休業日:日曜
シターラ公式ウェブサイト　http://www.sitaara.com/

ロンフウフォン/東京都港区白金5-12-17 2F　TEL:03-3449-5969　休業日:日曜

ロアジーナ/東京都港区南青山2-18-20 南青山コンパウンド1F　TEL:03-5785-2833　休業日:日曜、祝祭日
ロアジーナ公式ウェブサイト　http://www.loasina.jp/

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●信頼のおける良質な店とは、流行ではなく独自路線を貫く
B　　オーガニックだ何だって言われても、野菜そのものの出自を確認できないわけだから、結局は信用問題。

A　そういう意味でいちばん信頼してるのは、目黒の『蔬菜坊』。10人入ればいっぱいの小さい店だけど、すべて天然の食材しか扱わないの。

B　何料理なの？

A　禅料理。魚も肉も出るけど、他に類を見ない野菜料理が見事。

C　私も行ったことあるけど、こちらはいい意味で驚異的！　名物の前菜・七種盛りは七種と言いながら30種類以上の野菜が摂取可能。

A　メインとなる鍋料理は季節ごとに内容が変わって、山菜鍋、白酒鍋、禅鍋などなど季節の素材で。

B　その禅鍋って何？

A　この店の集大成とでも言うべき名物鍋で、春夏秋冬、四季折々の野菜、山菜、海藻類、キノコ類を全部揃えて、ヘルシーな食材計30種以上が一挙にお皿に並ぶ圧巻の逸品。

C 　その具を昆布、大豆、人参、干し椎茸、かんぴょうでとった出汁で煮込む。まさに筆舌に尽くし難い、深い、滋養に富んだ味だし、体によくないわけがない。一緒に行った友人が初めて食べた翌朝、冷え性が改善されたって言ってた。医食同源を実感できる店よ。

B　じゃあ七種盛りと禅鍋で延べ60種以上の食材が摂れるってわけね。

C　六条豆腐とか大徳寺納豆とか日本古来でいまでは珍しい食材や、月山筍や松茸も惜しみなく使う。真の野菜料理って手間暇かかるんだなぁってしみじみ思わせられるよ。

B　恵比寿の『魚豆根菜　やまもと』もその名のとおり、豆類、根菜類、雑穀類がおいしい和食でいただける。

A　野菜を食べる意義あり、だね。

C　お肉や魚じゃなく、野菜で感動するのがイマドキ。

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魚豆根菜　やまもと/東京都渋谷区恵比寿2-12-16リベルタII　TEL:03-3280-6630　休業日:日曜

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